リウマチ・膠原病を心配したら

リウマチ・膠原病は、主治医とよく相談しながら、ご自分の病気の状態にあった適切な治療を早期に始めることが大切です。このページでは、膠原病の原因や症状、診断方法について詳しくご説明いたします。

膠原病とはどんな病気?

膠原病(こうげんびょう)は、ひとつの病気の名前ではなく、免疫機能の異常によって体の組織に炎症が起こる疾患の総称です。膠原病は、血管や皮膚、筋肉、関節、内臓などに炎症が現れますが、現れ方や部位はその疾患によって異なります。

膠原病は、免疫機能の異常により発症する病気です

膠原病を発症する原因は、免疫機能の異常にあると考えられています。私たちの体には、「抗体」をつくって体内に侵入した細菌やウイルスから体を守る「免疫」という機能が備わっています。しかし、免疫機能に異常が起こると、自分の体を異物として認識し、排除しようと攻撃します。この免疫の暴走を「自己免疫」と呼びます。

膠原病の患者さんの体の中には、自分の体を攻撃する細胞や蛋白質が存在し、これらが皮膚や筋肉、関節、内臓、血管など全身の組織に炎症を起こすと考えられています。

膠原病に分類される疾患の例

膠原病には100種類以上の疾患があります。関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、多発性筋炎、シェーグレン症候群、混合性結合組織病などは膠原病の中でも多くみられる疾患です。

リウマチ・膠原病を疑う症状

膠原病はそれぞれの疾患によって、現れる症状や部位が異なりますが、下記は共通してみられる主な症状となります。

膠原病の初期症状は、風邪の症状や他の一般的な疾患と似ていることがあり、自己判断で区別することが困難です。病気を早期に発見して進行を防ぐため、お早めに専門の医師へご相談いただきたいと思います。
リウマチ・膠原病を疑う症状
  • 原因不明の発熱
  • 全身倦怠感
  • 食欲不振
  • 湿疹
  • 皮膚の発赤や炎症
  • リンパ節の腫れ
  • 関節や筋肉の痛み
廣田浩一院長

原因のわからない関節痛や筋肉痛、皮膚症状がみられたりする場合は、ぜひ一度当院にご相談ください。

膠原病の診断

膠原病の診断は、症状の経過、身体診察、検査(採血・尿検査・画像検査など)を組み合わせて、診断基準に基づいて判断されます。

「どの症状がいつから起こったか」「生活のどのような場面に困っているか」などを時系列で記録しておいたり、症状を写真に撮って残しておくことは、医師の判断の助ける手段となります。

発熱や筋肉痛・関節痛が続くときは

近年、研究の進展に伴い、膠原病に対する病態の理解や治療方法の開発が進んでいます。例えば、関節リウマチであれば、早期診断・適切な治療介入により、将来的な関節破壊・変形を起こすことなく、病気が落ち着いた状態(寛解)にすることが可能です。主治医とよく相談しながら、ご自分の病気の状態やライフスタイルにあった適切な治療を早期に始めることが大切です。

膠原病は、発熱や筋肉痛・関節痛などで発症することが多くあります。そのため、これらの症状が続く場合は、膠原病・リウマチ内科や整形外科に一度相談されることをお勧めします。


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